2023年4月22日
  • 物流コスト削減
  • 倉庫

外部倉庫を使った驚きのコスト削減手法!その仕組みとは?

物流コンサルタント 森本 規聖

最近、製造業のお客様からこんなお声を耳にすることが増えました。「コロナ禍以降、原材料費などあらゆるコストが上がっているため、出来れば物流費を抑えたい。しかし、これ以上運賃を下げるのは難しそうだ、、、」

確かに、元々の運賃が相場よりかなり高かったということでもない限り、2024年に労働時間が大幅に規制される以上、運賃を大きく下げることはこの先難しいでしょう。

そこで今回は外部倉庫を活用した物流コスト削減方法を解説します。外部倉庫を使うと保管料がかかると思われがちですが、実はうまく活用できれば、逆にコスト削減につながるのです。

目次

物流コストを削減できる可能性がある製造業の特徴

倉庫の活用で物流コストを削減できる可能性がある製造業の特徴を今回は2つ紹介します。

1. 入口、もしくは道が狭く、大型トラックで入れない工場

原材料調達時に県外から4tなどの小さいトラックで調達していませんか?輸配送費は長い距離を大量に運ぶのが最もコストを削減できます。しかし、入口や道が狭く、大型トラックが入れない場合はどうすれば良いのか?そこで外部倉庫の活用です。

まず、原材料を調達する際に大型トラックを使用し、大量に配送します。それを一旦、県内の外部倉庫に保管します。そして、外部倉庫からは4tトラックなどの工場に搬入可能なトラックで運びます。こうすれば、長い距離を大量に配送できますので、1個あたりの配送単価は下がります。また、大量購入が可能になりますので、仕入れ単価を下げることも可能になります。

この方法なら、保管費や二次配送料が新たにかかってもトータルの物流費は下がります。

2. 敷地が狭く、保管スペースが狭い工場

工場敷地が狭く、保管スペースが狭い場合、大型トラック1車分で全ての原料を調達して保管できないことがあります。例えば、原料Aを3分の2車分、原料Bを3分の2車分、原料Cを3分の2車分…というような調達の仕方です。

このような場合も外部倉庫を活用することで、大型トラック1車分で調達し、必要な原材料だけ配達することでトータル物流コストが下がります。しかも、倉庫からの配送であれば、必要な原材料を積み合わせて配送することができるため、調達の柔軟性も上がります。

一般的な外部倉庫を活用するメリット

一般的な外部倉庫を活用するメリットは大きく3つです。

1. 固定費の削減

自社で倉庫を持つと、建物や土地の購入・リース費用、保守・維持費用など、多くの固定費が発生します。これらのコストは、一度発生すると、売上が下がった場合でも変動しません。一方、外部倉庫を利用すると、これらの固定費が変動費に変わり、必要な時だけ倉庫を利用し、費用を発生させることができます。

2. スケールメリット

外部倉庫は、多くの企業から商品を預かるため、大量の商品を効率的に管理するシステムを持っています。このスケールメリットにより、1商品あたりの保管費用は大幅に削減されます。

3. 専門性

外部倉庫は物流を専門とする企業が運営しているため、最新の物流技術を導入しています。また、専門的なスキルを持つスタッフが在籍しており、効率的な商品管理を行っています。これにより、外部倉庫を利用する企業は、倉庫管理にかかる人件費や教育費を削減することができます。

まとめ

結論として、今後運賃を下げることはなかなか難しいので、物流全体の流れを工夫することでコスト削減したほうが良いでしょう。具体的には①入口、もしくは道が狭く、大型トラックで入れない工場か②敷地が狭く、保管スペースが狭い工場は、外部倉庫を活用することで、トータル物流コストを下げられる可能性があります。ぜひ検討してみてください。

「自社の物流コストが下げられるのかわからない」「物流について相談できる人がいない」という会社様向けに弊社では無料物流相談を行なっております。ぜひお気軽にお問い合わせください。